断捨離やミニマリストなど、持たない決断をする方が増えています。もともと、日本人は世界的にみても物をたくさん持っている方なので、ちょうどいいのかもしれませんね。しかし、思い出の詰まったものや、まだ使えるかもしれないものを捨てるのは苦手という方はまだまだ多く、家はものであふれているという方も多いでしょう。しかし、残念ながらずっとその状態を続ける訳にはいきません。人はいつか必ず最後の時を迎えますが、その時にはどれ一つも持っていくことはできないのです。残ったものは遺族が片付けなければならず、大きな負担となってしまうでしょう。そんな時のために、生前整理がすすめられていますが、遺品整理とどこが違うのか?といった質問も聞かれます。そこでここでは、遺品整理と生前整理の違いについてお伝えしていきます。

遺品整理とは

遺品整理とは、亡くなった方の持ち物を整理するものです。衣類や家具類だけでなく写真などの思い出の品だけでなく、場合によっては建物ごと処分が必要なこともあります。メリットとしては、ゆっくりと故人との思い出を消化できる点でしょう。洋服一つでも、「旅行の時に着ていたものだね、楽しかったね」と、思い出話に花が咲くかもしれません。しかし、現実には、自分の家庭や仕事などで忙しい方が多く、遺品整理をする時間もないのにと負担に感じる場合が多いですね。また、きれいに整頓されていればいいですが、とりあえず空いている場所に突っ込んでいる状態では、どこから手を付けていいか分からないなんてことに。できる限り処分し、整理しておくことが残される遺族への優しさとなるでしょう。

生前整理とは

生前整理は生きている間に自分の持ち物を整理していくもので、老いる前に整理する老前整理の次の段階です。もう使わない家電や、着れなくなった洋服など、いつか使えるかもしれないとしまいこんでいる不用品からどんどん処分していきましょう。物が減ることで掃除が簡単になり、自分のために使える時間が増えるのもメリットの一つです。そのほかのメリットとしては、遺族に余分な仕事を残さないことと、見られたくないものもサッと処分できてしまう点が挙げられます。また、廃棄ではなく買取してもらった場合はちょっとした収入になることもあり、無理なく無駄なく楽しんで整理できるでしょう。

遺品整理と生前整理の違い

「遺品整理は遺族がするもの、生前整理は自分でするもの」というのが一番の違いです。遺族の負担になってしまう遺品整理はなるべく最小限に抑えるために、少しずつでも生前整理を進めましょう。とはいえ、自分でするのは思い出に浸ってしまってはかどらない、もったいなくて捨てられない、体に負担がかかるなど整理が進まないというときにはプロの手を借りるのもおすすめです。もちろん、生前整理だけでなく、遺品整理を扱う専門業者もあり、不用品の処分から買取や清掃など一手に引き受けてくれるので手間はかかりません。忙しくて休みがとれない、遠方にありなかなかはかどらないといった場合の遺品整理方法としても定評があります。

死後のトラブルは避けられる

遺産相続以外に死後トラブルになりやすいのが遺品整理です。誰がするのか、どのタイミングでするのかだけでなく、不用品を整理するにはそれなりの費用もかかるため敬遠されます。できれば、自分の後始末で発生する遺族の負担は最小限にとどめたいですね。そのためには、生前整理は必須といえるでしょう。もちろん、家の片付けが楽になる、買取でお小遣いができるなどあなたにも十分メリットになります。どこから手を付けていいか悩む場合は、何をいつまでにと計画を立ててみると進めやすいでしょう。