遺品整理でお焚き上げをする場合

故人とのお別れを済ませたら、少しずつ始めなければならないのは、遺品整理ですね。
ただ捨てるのは抵抗のあるものも多く、お困りではありませんか?
想いのこもっているものは、お焚き上げすることをおすすめします。
とはいえ、あまり利用する機会もないため、お焚き上げについてあまり知らないから心配、という方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、どなたにでも安心していただけるよう、お焚き上げの意味や、費用相場・作業の流れについてお伝えしてまいります。

故人との大切な思い出が詰まった遺品の数々

大切な人が亡くなってしまったら、悲しみに暮れながらも残された人がやるべきことはたくさんあります。代表的なのは、遺品整理ですね。故人が大切にしていたものや、作ったものは残しておきたい気持ちもありますが、スペースの問題もあり難しいことがほとんどです。

例えば、故人に宛てられた手紙や、日々が綴られた日記、大切にしていたぬいぐるみや、最後まで使っていたお布団など、ただ捨てるのは忍びないけど、処分しないわけにはいかない品々。燃えるものはゴミの日に出してしまえば簡単ですが、それでは故人に申し訳ないし、袋に詰めるのもためらってしまいますね。故人への想いがあればあるほど処分は難しいでしょう。

お焚き上げとは?

一般ごみと一緒に処分することに抵抗を覚える方は、「お焚き上げ」を利用することをおすすめします。お焚き上げとは、昔から、仏壇や人形を処分する際に使われてきた方法で、お正月の飾りを処分するどんど焼きとイメージは同じですね。神社の庭で火を焚いて、火の神様の力を借りて宿っている魂を浄化して天に帰すと考えられています。品物としても処分でき、気持ちも整理しやすい方法といえるでしょう。

お焚き上げをする場合、以前は最寄りの神社やお寺に直接相談しましたが、最近は接点が少ない方も多いですね。そんな場合は、お焚き上げ専門の企業や、葬儀社でオプションとして受け付けているところに依頼するといいでしょう。近所の場合は、日にちの予約をし、直接持ち込むパターンが多いですね。専門店の場合は小包で発送し、お焚きあげが完了したら連絡がくるパターンが多いです。社会人であれば葬儀の後に休暇を取りづらいことも多いので、発送だけでお任せできるサービスは魅力ですね。

一方、最後まで見届けたいという気持ちが強いなら、自分で行ける範囲の神社に問い合わせてみるのをおすすめします。価格は大きさや量によっても変わりますが、写真は3,000円ほど、ダンボール一箱5,000円が相場で、神社でも専門企業でも大差はありません。

燃えないものはお焚き上げできないの?

できます。火の力というと、燃えないものは不可と思われるかもしれませんが心配はいりません。衣類など日用品だけでなく葬儀品、愛用していたラジオなどの電子機器もお焚き上げできます。
条例の問題で燃やせないものもありますが専用の焼却施設を持ち、パソコンやスマートフォンのデータの消去も供養してくれる企業もあります。通常パソコンやスマートフォンには、住所や写真だけでなくクレジットカード情報や日記など、人に見られたくない情報が詰まっています。水没させたり、物理的に壊しても復旧する可能性もあるため、データとともにお焚き上げすることで、個人情報の流出や、故人の尊厳を守ることができます。

お焚き上げを頼むなら

自分が一番納得いく方法を選ぶことで、故人への想いも一緒に浄化することができます。小さいものは神社でお願いし、電子機器は専門企業に依頼するなど、用途に合わせて選ぶのもいいですね。
費用が気になる、遺品がたくさんあるといった場合は、見積もりを取ることから始めることをおすすめします。