遺品整理をしなければならない状況になった場合、専門業者に依頼するか、自分で整理するかのいずれかを選択することになりますが、遺品が少ない場合は自分で行った方がスムーズに行えるケースが多いようです。そこで、ここでは、遺品を自分で整理する方法についてご紹介します。

遺品整理の流れを把握する

遺品を目の前にすると、何から手をつけたらよいのか、途方に暮れてしまう人もいます。そこで、おすすめなのが、次にご紹介する流れで作業を行うことです。

  1. 誰といつ遺品整理をするのかを決める
    自分以外に遺族がいる場合、自分の判断だけで勝手に遺品整理を行うとトラブルのもとになります。そこで、誰と誰がいつ、何日くらいかけて行うのかを決めましょう。
  2. 処分方法について前もって調査しておく

    遺品の種類によっては処分方法が違います。たとえば、大型家具、電化製品などは一般ごみとして捨てることはできません。どのように処分するのか、その方法と処理日、必要な金額などについてあらかじめ調べておきましょう。一般ごみも曜日が決められていることが多いので、自分で処理場に直接持ち込む方法も検討するとよいですね。

    自治体のルールに従って処分するのか、不用品回収業者に依頼するのか、リサイクルショップに持ち込むのか、知人に譲るなど、いくつかの選択肢の中から選択できます。自分でリサイクルショップなどに運ぶ場合は、車の準備も必要です。回収業者に引き取ってもらう場合は、日時を連絡しておきましょう。

    処分方法を遺品整理の当日に調べることは時間の無駄です。その日に処分ができない場合、改めて時間をつくることになってしまいますので、事前にチェックすることをおすすめします。

  3. 作業する部屋の順番を決め、備品を用意しておく

    ごみをまとめたあとに、それらを置いておく場所を確保する必要があります。そこで、なるべく外に持ち出しやすい部屋を選択し、そこから分別を始めるよう計画を立てるとスムーズに進みます。

    また、持ち運びやすい45リットル程度のごみ袋、ダンボール、ガムテープ、ひも、軍手、破棄方法などを分別するシールなどもあらかじめ用意しておきましょう。

  4. 破棄するものと残すものとに分別する

    基本的に紙ごみなどの一般ゴミから処分するようにし、家電製品や大型家具は最後に処分します。また、おおざっぱに不用品と残すものを分けていきますが、残すものの見分け方は、貴重品であるかどうか、また思い出の品であるかどうか、この2つの視点でチェックしましょう。

  5. 残すものをまとめる

    細かいものは紛失しがちなので、箱などにまとめておくようにしてください。残した品は、後日、遺族全員で遺品分けなどを行うよう手配する必要があります。

  6. 不用品をさらに分別する

    不用品の中でも、不用品回収業者に取りに来てもらうもの、自分でリサイクルショップに持っていくものなどに分けていきます。シールなどを使って分けていくとよいでしょう。

  7. 整理したあとはきれいに清掃

    きれいに処分することができたら、最後に部屋の清掃をしましょう。

遺品整理で注意すべきこと

遺言書が残っていないか確認する

故人が遺言書を残しているケースがあるので、間違って捨ててしまわないように机の中などは念入りにチェックしたほうがいいでしょう。

腰を痛めないように整理する

自分で大型家具などを処分する場合、腰を痛めてしまうことがあります。人数が少ない場合は応援を依頼する、腰を痛めないように持ち方に注意するなどの工夫をしましょう。

持ち運ぶ必要のあるものの梱包方法に注意する

段ボールなどに遺品をまとめ、自分で持ち運びする場合は、詰め方を工夫しましょう。重いものをなるべく下に置き、軽いものを上に乗せてまとめます。重心がしっかりし安定するので、持ち運びやすくなるでしょう。